困っちまったんである

一昨年、夏。

ドラマ版セカチューの再放送をたまたま観た。
ちっとも期待はしなかったが、かなり面白かった。
3、4話だったと思う。

朔太郎役は山田孝之、というのは映画版『電車男』の
解説か何かで後々確認した。
ああ彼か!やるなぁコイツ!みたいな。
綾瀬もそつなくこなしている(似合ってる?)
朔太郎父が祖父の写真館を継ぐ、と決意し
妻とタバコをふかし海を眺めているシーンなんかはじーんときた。

ある日、知り合いの役者Aに感想など、話題を振ったらハナから拒絶された。
「ありえない。今さら白血病ネタでお涙頂戴なんて。」
ポカンとしてしまった。

別の日に知り合いの女優B子さんにも同じ話題を振ったら
又してもハナから拒絶された。
「ありえない。今さら白血病ネタでお涙頂戴なんて。」

困っちまったんである。。
流行りモノを疑ってかかる風潮は
アングラな音楽畑だけではないみたいだ。
役者AもB子さんも今後もお世話になるであろう事を荒立てぬよう
口論は避けた。

それにしても…
白血病はまだ廃れてはいないのである。
観てもいないものは語る資格はないんである。
観て「つまらない」と云うほうがまだいいのである。
それとも俺が何かしたか?

あえて。
彼らは某有名歌手が白血病で亡くなった時、
同じ言葉を口にしたのだろうか。

「ありえない。今さら白血病ネタでお涙頂戴なんて。」