ほんのエピソード2「友人の自殺」

「紅い花」に書かれてある友人の自殺は実際にあったエピソードだ。(モダーンミュージック発行「G−Modern第15号」に俺自身の追悼文が載っている)
ダーク系のフォークシンガーだったが、着眼点が面白く、よく話しをしたものだ。ライバルみたいなものだが、彼は俺の才能を良く誉めてくれた数少ない親友と呼べる人だった。
が、後々聞くと精神異常だったらしい。詳しい病名は聞かされてはいないが、妄想みたいな物を語ったりしてたので距離を置いていた。
でも、ただただ悔しかったのは

何もしてやれなかった事。

付き合いやすい人物ではなかったが、心の支えを無くした気分だったし、今も思う。
今、自分がまわりの人達に何が出来るか、そんな時、彼の存在が頭の片すみに座り込む時がある。
彼の誕生日は7月24日、命日は12月6日だった。