ツボ

551 名前: イヌノフグリ(東京都)[sage] 投稿日:2009/08/29(土) 08:27:48.01 id:zbifpJiG ?2BP(100)
http://img.2ch.net/ico/anime_asapi01.gif
俺が大学1年生くらいの頃、近所の駅前で知的障害者精神障害者か知らんが
45くらいのオバさんが、周辺を歩いている人に向かって、滑舌悪く何かを叫んでいて
なんて言ってるのかと思って、立ち止まって注意深く聞いてみたら
彼女は、「ばんこくきょーつー(万国共通)!セックス!セックス!」と
繰り返し、繰り返し叫んでいたことが分かった
彼女は通り過ぎる全ての人に無視されていたが
俺だけは立ち止まって彼女の話を聞いている形になったので、
彼女は嬉しそうに、俺の横に小走りで近づいてきた
そして俺に向かって、ひときわ大きな声で
「ばんこくきょーつー!セックス!セックス!」と叫んだ
その声がオバさんにしては、やけに若い声に聞こえたので、
何とはなしに彼女の顔を見てみると、スーパーで親が買ったような安物の地味な服や、
少しポッチャリとした体型、洗っただけでドライヤもかけず、
オバサンパーマのように膨らんだ髪型で勘違いをしたが、
オバさんだとばかり思っていた彼女は、実はむしろ自分よりも若い、
年のころ12才くらいの少女であることに気づいた
驚いて彼女の顔を見つめると、彼女は思いのほか顔立ちの良い、大変な美少女でもあった
何らかの障害があるにせよ、なぜこのような幼い少女が、こんなにも卑猥なことを叫んでいるのか
そのことについて少し考え、暗い想像をめぐらせて悲しい気持ちになった俺に、彼女はもう一度、
「ばんこくきょーつー!セックス!セックス!?」と叫んだ
その時に初めて気づいたが、その叫びは少し尻上がりの音調であり、
彼女は俺に質問をしていたのだった
「ばんこくきょーつー!セックス?セックス?」
彼女の再度の問いかけに、俺がゆっくりと頷くと、彼女は満面の笑みを浮かべた
そして「ばんこくきょーつー!セックス!!セックスゥ!!」と大声で叫びながら
楽しげな足取りで、商店街の雑踏の中へと消えていった