『ピニェロ』VS『8MILE』(映画評)

演劇、映画等、ステージを観て辻は好き嫌い、良い悪いがわかりやすい、かも?
いいなぁというステージはヘラヘラしちゃうし、いかんなぁなんて時は帰りたくなる。

『ピニェロ』
どうも作り手は彼を崇めるがあまりキレイに作り過ぎて、俳優が上手過ぎて、
チ○ピラ詩人のはずが調子イイ小金持ちにしか見えなかった。

ヤク中の割りには最後まで歩きまわって、顔色いいじゃん、とか。
NYの当時の息吹きとか、製作費ケチってるのかあまり伝わり辛い。
部屋内、出入口、屋上ばっかり。
ラストの盛り上がりも、空が狭くヒトばっかりデカくて。

頭では理屈では、まぁマットウな映画かな?思っても
(いい詩だなぁとか)どうも感情らしきものがキリキリ来て、帰りたかった。

もし辻が『ピニェロ』を撮るとしたら、別の名を被せてセミドキュメンタリーみたいにする。

日本じゃ母親は童話は語るが詩は言って聴かせやしないなぁとか、
囚人に朗読してまわりを唸らせられないのかなぁとか、
色々考えちゃって凄い妙な気分でした。詩に対する国民性の違いを見せ付けられた気がして。

そういったのを晴らしたいのも含め、無性にエミネムの『8MILE』観たい!と久々ツタヤ。DVDレンタル。
汚い言葉のやりとりが、あぁ、らしいなぁ思ったりもしたし。
結構ベタな設定だったり(デトロイトの車工場でバイト、とか)お決まりのハッピーエンドだったり。
が!特典映像含め、何故か安心して観れました。

こっちの方が不良臭かった。
だって惚れた女と初めてヤる場所は主人公のバイト先だし、ゴム無しで中で出しちゃうんだもん。こらぁ不良だよ。
親友に寝取られて大ケンカの後ガックシ、てのも妙にリアリティでしょ。