声を聴かせて(オリジナル曲)

小さな少女が泣いた
地下鉄の改札
大きな目に大粒の
雫を灯(とも)して

刺さる視線に 構いもせずに
自分に嘘もつけずに
求めるものは 手に余るほど
例えば彼の居場所は…

ささくれだった 胃袋の中
ガレキが踊り狂って
何一つ 癒せもせず

声を聴かせて 声を聴かせて
誰でもいいから聴かせて
まぶたを腫らし続ける

サナギのままの蝶が
踏み付けられてる
悪臭が立ちこめて
逃れて 越されて

ビルの残骸 掻き分けながら
夕日が暮れたとしても
明日必ず 大人になると
言える余裕もないまま

作り笑いの 花畑にも
月明かり灯る部屋も
何一つ 癒せもせず

声を聴かせて 声を聴かせて
誰でもいいから聴かせて
指先が凍りそうで…

心も体も飢えたまんま
携帯の電池切れも そのまま

あぁ あぁ あぁ

錆びたナイフを 置き忘れては
砂に埋めるものも無く
どこまで行けば 笑える

黙りこくった 山奥の水
ダムから飛び降りた鳥
取り返しのつかぬ恋

公衆電話 受け入れ過ぎて
昨日の夜に壊れた
祝電を持て余して

「彼に会ったら ヨロシク言って
私を好きか 言わせて」
どこまで行けば 笑える